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『原始反射の取り方について』
2024/04/02
本日は原始反射のとりかたについて記事を書いていきたいと思います。
結論からお伝えすると、その方法とは“とってあげたい原始反射の動きを意図的にやらせる”です。
原始反射のことを私はよく神様からの贈り物と説明します。
私たちが生まれてくるときに神様から「はい。A君には原始反射100回分あげるね。」といった具合にプレゼントされているようなイメージです。
なぜこんな贈り物がされるかというと自分で考えなくても自動的に生きていけるようにするためです。
原始反射があることで赤ちゃんはお母さんの産道の中を進み、産まれて呼吸をして、母乳を飲んで栄養をつけること、外界のストレスや危険から最低限身を守るということが誰に教えられることなくできます。
厳密には原始反射が完全になくなることはないですがイメージ的には原始反射は消耗品で、使えば使った分だけなくなっていくと思ってください。
その為本来であれば成長にともなってしっかり原始反射を使い、運動機能が発達していけば自然になくなっていくものです。
しかし近年しっかりと原始反射を使い切れなかった子どもたちが増えているといわれています。
原因はついつい子どもに対し過保護になってしまうことや、便利な道具や療育グッズの登場により、子ども自身が能力を発揮する場所が減ってしまったことなどが関連しているといわれています。
つまり、原始反射が残っている子どもは適切な時期に原始反射を使い切れなかった子どもといえます。
「使い切れていないならなくなるまで使ってあげよう。」
これが原始反射をとるために必要な基本的な考え方となります。
基本的な考え方をわかっていただいたところで次回以降は具体的な評価の仕方やトレーニング方法をご紹介していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
作業療法士 磯和海里